ウォンツ(Wants)とは?ウォンツ(Wants)の意味を丁寧に解説

マーケティングの用語、ウォンツ(Wants)の意味を解説していきます。

「Wants」という言葉は、もともとは「欲しい」「〜したい」という
人間の欲求を表す英単語です。

そこから派生し、マーケティングの用語として使う場合には、
消費者が持っている意識かされていない潜在的な欲求を表す言葉として使われます。

マーケティングにおけるウォンツ(Wants)とニーズ(Needs)

マーケティングでは、ウォンツ(Wants)とニーズ(Needs)が
セットとして使われる言葉になっています。

ニーズとは、人間の欠乏感を表すマーケティングの言葉で、
生活や仕事を営んでいく上で「理想的な状態」と「現状」との間にある
ギャップから生じる不満や欠乏のことを表しています。

そして、そのギャップを埋め、欠乏感、不満を満たすための
具体的な商品やサービスへの欲求のことを表すのがウォンツなのです。

たとえば、「キレイになりたい、美しくなりたい」というのは
女性が生活をしていく上で抱く不満や欠乏、ニーズです。

そして、その「キレイになりたい、美しくなりたい」というニーズを満たす
化粧品やエステが欲しいという具体的な商品やサービスへの欲求が生まれ、
その欲求がウォンツなのです。

つまり、ここでのニーズ(Needs)は
「キレイになりたい、美しくなりたい」という不満、欠乏感

ここでのウォンツ(Wants)は
ニーズ(Needs)を満たすための化粧品やエステへの欲求

それぞれをニーズ(Needs)とウォンツ(Wants)が表しているのです。

ウォンツ(Wants)とニーズ(Needs)の具体例:食器洗い機

では、ウォンツ(Wants)とニーズ(Needs)を具体例で考えていきましょう。

たとえば、「食器洗い機が欲しい」という女性消費者がいたとします。

この場合、彼女が食器洗い機を購入したい理由は、
「子育てが忙しくて洗い物が大変だから、家事の時間を節約したい」
「仕事が忙しいから、家事に時間を使うことができない」
という不満や欠乏感からくるものです。

そのため、ここでの本質的なニーズは「食器洗い機が欲しい」ではなく、
「家事の時間を節約したい」という不満や欠乏感の方になるのです。

そして、その「家事の時間を節約したい」という本質的なニーズを満たす具体的な手段、
「食器洗い機」への欲求がウォンツになるのです。

つまり、
ウォンツ:食器洗い機が欲しい
ニーズ:家事の時間を節約したい

このようなウォンツとニーズが見えてくるのです。

そして、「家事の時間が節約したい」というニーズが見えてくれば、
「家政婦」「使い捨て食器」など、他のウォンツの手段も見えてきますよね。

消費者・顧客の本質的なニーズを掘り下げることで、
さまざまな解決手段のウォンツを提供することができるようになるので、
結果的に顧客満足につなげていくことができるのです。

DBM(データベースマーケティング)やDRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)でのウォンツ(Wants)

DBM(データベースマーケティング)やDRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)で
ウォンツ(Wants)やニーズ(Needs)という言葉が扱われる場合、
少し違う意味で利用される場合もあります。

消費者の持つ欲求、欲望を「これ以下の生活水準に落としたくない」というもの、
「今よりも少しでも良い生活水準にしたい」という2種類に分類します。

そして、前者の水準維持型、つまり最低限の生活を維持するために必要な欲求、欲望をニーズ(Needs)、
後者の向上型、もっと生活を良くしたいという欲求、欲望をウォンツ(Wants)とする考え方です。

たとえば、「トイレットペーパー」や「ティッシュペーパー」などは
私たちが人間として最低限、快適な暮らしを送るために「必要」な生活用品ですよね。

他にも、水や電気、ガスなどのライフラインも「必要」なことです。

このような「必要」と感じることをニーズで表します。

逆に、「高級車」や「高級腕時計」、「アルコール飲料」などは
最低限の生活を維持していくために必要な物ではなく、
あくまで「欲しい」と思うブランド品や嗜好品に分類されます。

これらの「欲しい」と感じる欲求のことをウォンツで表します。

そして、DBM(データベースマーケティング)やDRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)では、
消費者がニーズの感情によって購入する商品は低価格な商品が多く、
逆に、ウォンツの感情で購入する商品の場合は高額になりやすいと言われています。

ニーズで変われるトイレットペーパーやティッシュペーパーは
セール販売やまとめ買いを利用してなるべく安く買おうとしますが、
ウォンツで変われる「高級車」や「高級腕時計」については、
たとえ価格が高額でも商品が購入されますよね。

DBM(データベースマーケティング)やDRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)では
ウォンツ(Wants)とニーズ(Needs)をこのように定義して使う場合もあります。

以上が、マーケティングの用語、ウォンツ(Wants)の意味となります。

ぜひ、参考にしてください。

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