マーケティングの用語、ミーシー(MECE)の意味を解説していきます。
ミーシー(MECE)とは、
Mutually Exclusive、Collectively Exhaustiveの
頭文字を取ったマーケティングの用語で、
「モレなく、ダブりなく」の状態を指すマーケティングの用語です。
プロジェクトの要素を洗い出したり
ある事象に対しての方法を考える場合に利用する
ロジカルシンキングの基礎的な考え方になります。
ビジネスの現場ではロジカルシンキング、
つまり、論理的思考が求められますので、
その基礎的な考え方の一つであるミーシー(MECE)が
求められるのです。
ミーシー(MECE)は「モレなく、ダブりなく」全体を網羅する
ミーシー(MECE)、つまり、
Mutually Exclusive、Collectively Exhaustiveを日本語に直訳すると、
「お互いに重複せず、全体にモレがない」となります。
ミーシー(MECE)のそれぞれの単語の意味は
Mutually(お互いに)、Exclusive(重複せず)
Collectively(全体に)、Exhaustive(漏れがない)
以上のようになります。
物事を整理したり、考えたりする場合、
重複している部分があったり、
逆に抜け落ちてしまっている部分があることは多いです。
その時に、ダブりや抜け・モレをできる限り少なくおさえるための
基礎的な考え方となるのが
ミーシー(MECE)の考え方になります。
ミーシー(MECE)でネットショップの売上増加を考える
では、ミーシー(MECE)の考え方を利用する具体的な例として
ネットショップの売上増加を考えてみます。
ネットショップの売上増加をするためには
運営や商品、マーケティングに関してどの部分を見直せばいいのか、
そうすると、以下の要素が見えてくると思います。
商品の質、ターゲティング、商品価格、
CVR(成約率)、ネットショップへのアクセス数、、、
他にも、思いつくままに売上に関係のありそうな要素を上げていくと
ダブりや抜け・モレが怒ってしまい、不十分になってしまいます。
また、「売上に影響がある要素」と考えてしまう場合、
CVR(成約率)や商品価格など直接的に影響があり、
改善していける可能性がある要素だけでなく、
その日の天候や気温など、
コントロールできない要素も混ざってしまいます。
これでは売上増加のための正しい施策が考えられなくなるので
ミーシー(MECE)の考え方によって
売上の全体像をイメージして
売上増加のために改善することができる要素はどれか、
考えていくことが必要になります。
ブレインストーミングの容量で
思いつく要素を上げていくことも大切ですが、
ダブりや抜け・モレがないように
ミーシー(MECE)によって最後に見極めることも大切になります。
ミーシー(MECE)の考え方を身に付ける方法
では、どうすればミーシー(MECE)の考え方を
身に付けることができるようになるのでしょうか?
ミーシー(MECE)の考え方を身に付けるためには
最初に世の中に流通している既存のフレームワークを
実際に使ってみて覚えていくことが大切です。
ただ単に言葉や意味を暗記するだけでなく、
実際にフレームワークを使って考えてみることで
使いこなせるようになります。
たとえば、マーケティングにおいて
ミーシー(MECE)に使えるフレームワークは以下のものがあります。
ミーシー(MECE)のためのフレームワーク1:3C分析
現代マーケティングの父と言われるフィリップ・コトラーが
提唱したフレームワークで、
企業活動を分析していくためのワークフレームです。
顧客分析(Customer)、競合分析(Competitor)、自社分析(Company)
これら3つの頭文字がCであることから3C分析と呼ばれ、
この3つの要素を分析していきます。
企業活動を3C分析することによって
ダブりや抜け・モレがなく、正しい分析ができますので、
ミーシー(MECE)の考え方に則った分析ができます。
ミーシー(MECE)のためのフレームワーク2:マーケティングミックス(4P)
マーケティングミックス(4P)では、
製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、プロモーション(Promotion)
これら4つのPからマーケティングをミーシー(MECE)、
つまり、ダブりや抜け・モレのない状態で考えていく戦略です。
マーケティングミックス(4P)を使うことで
製品の開発から販売プロモーションまでを
ダブりや抜け・モレなく考えていくことができる
ミーシー(MECE)の考え方に沿った戦略なのです。
ミーシー(MECE)のためのフレームワーク3:SWOT分析
SWOTとは、強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、
機会(Opportunities)、脅威(Threats)のことで、
これら4つのSを使って企業の状況を分析していく
フレームワークです。
この4つのSを分析することによって
企業の状態をミーシー(MECE)に分析することができるのです。
ミーシー(MECE)は全体像を把握するために使う
ビジネスの場合、細かい個々を把握する前に、
全体を俯瞰し、把握することが重視されます。
そのため、ダブりや抜け・モレをなくすミーシー(MECE)の考え方で
全体像を把握することが非常に重要になっていきます。
以上が、マーケティングの用語、ミーシー(MECE)の意味になります。
ぜひ、参考にしてください。
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