マーケティングの用語、ポジショニングの意味を解説していきます。
ポジショニングとは、顧客に対して、市場においての、
自社の製品やサービスの位置付けのことになります。
また、競合する製品やサービスの中での位置や
車内の複数の製品やサービスなど、
それらの位置付けを明確にしていくことも指しています。
単にポジショニングと言われることもあれば、
ポジショニング分析と呼ばれることもあります。
ポジショニングで市場内における競合製品や競合ブランドと
自社製品・自社ブランドとの想定的な位置・関係を分析します。
特に製品のスペック(特性)や消費者の認知について
競合製品と自社の製品をポジショニング分析することによって
自社製品の強みや弱みを把握することができます。
ここで得られた「強み」「弱み」が
SWOT分析における「S」「W」になります。
ポジショニングで競合製品に対して優位な立場に立っていく
ポジショニングでは、ターゲットとなる顧客の頭の中に
自社製品についての独自のポジション(位置付け)作っていきます。
自社製品についてのユニークなポジショニングをすることで
顧客から自社製品へのユニークな価値を認めてもらえるので、
競合の製品と差別化をしていく活動ができます。
この場合、顧客の視点になって
ポジショニングを検討することが重要になります。
やり方としては、ターゲットが重視する購買決定要因
KBF(Key Buying Factor)を元にして
図やマップを作成していき、競合の製品といかに差別化できるかを
考えていく方法をとります。
この時に作成するマップはパーセプションマップと呼ばれます。
ポジショニングに必要な4つの要素とは
ポジショニングでは自社の製品やサービスを
競合他社の製品やサービスと差別化するために
市場での戦略的な位置付けを行っていきます。
そして、この自社の位置付けをどうするのか、
つまり、ポジショニングがマーケティングにおいて
非常に重要になります。
では、ポジショニングはどのような要素によって
位置付けをしていくことになるのでしょうか?
ポジショニングに必要とされる要素は4つあり、
「製品特徴」「製品が顧客に与えるベネフィット」
「競合との比較」「製品のターゲット」
この4つがポジショニングを行う上で必要な要素とされます。
これらのポジショニングの要素をもとにして
ポジショニング分析を行って戦略を策定していくことになります。
この時に利用されるのが、ポジショニングを図にした
パーセプションマップになるのです。
ポジショニング成功のための4つの条件
ポジショニングによって製品の売れ行きや収益性に大きな影響があるので
マーケティングの活動の中でもポジショニングは
非常に重要なステップであるとされています。
そして、ポジショニングを成功させるためには
4つの条件を満たしていることが必要だとされています。
1つ目のポジショニングを成功させるための条件が、
ポジショニングにおけるターゲットサイズが適切であることです。
2つ目のポジショニングを成功させるための条件が、
売り手側が考えるポジショニングが顧客に正確に伝わることです。
3つ目のポジショニングを成功させるための条件が、
ポジショニングに顧客が共感してくれることです。
4つ目のポジショニングを成功させるための条件が、
企業自体のポジショニング、つまり、企業理念やポリシーと
製品のポジショニングに整合性があるか、矛盾がないかです。
これら4つの条件を満たしていることが
ポジショニングの成功には必要な条件となっていきます。
他にも、企業が意図するポジショニングを顧客や市場に対して
根付かせていくためには、
製品戦略、価格戦略、チャネル戦略、プロモーション戦略という
マーケティングミックス(マーケティングの4P)との
整合性があること、矛盾がないことが重要になっていきます。
ポジショニングの成功例:レンタカーのエイビス
最後にポジショニング戦略を利用して
ポジショニングにおいて成功した企業の例として
レンタカーのエイビスを紹介していきます。
レンタカーの業界で2位だったエイビス社は
「私たちはナンバー2です。だからこそもっと頑張ります」
というキャッチコピーのもとで宣伝広告活動を行いました。
2位の企業は1位の企業には叶わない、
そんな一般人の認識を逆手に取ることによって
1位の企業よりも2位の企業の方が努力をするという
ポジショニングを築くことに成功しました。
このエイビスの例は、
競合他社や競合ブランドと自社の位置付けを明確にし、
消費者の頭の中に自社ブランドの位置付けをできたことが
ポジショニングの成功になった具体例になります。
このエイビス社のポジショニング成功の例のように
しっかりと自社の位置付けを明確にしておくことが
ポジショニングを利用したマークチングの成功につながります。
以上が、マーケティングの用語、ポジショニングの意味になります。
ぜひ、参考にしてください。
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