シックスシグマとは?シックスシグマの意味を丁寧に解説

マーケティングの用語、シックスシグマの意味を解説していきます。

シックスシグマとは、一言で言うなら、「組織改革の方法論」です。

1990年代後半に、アメリカのモトローラ(Motorola)社が
自社製品の品質レベル、そして、
日本企業の品質の高さの差の原因を追及する中で体系化された手法の一つで、
「事業経営の中で起こるミスやエラー、
欠陥品の発生確率を100万分の3.4のレベルにすることを
目標に推進する継続的な経営品質改革活動」
と定義することができる改革の手法です。

この「経営品質」は、顧客に提供する商品、サービスそのものだけでなく、
それを作り出すためのプロセスや組織、人、そしてシステム、
それらの組み合わせを含めた経営全体での活動の質となります。

モトローラのCEOにシックスシグマのコンセプトと重要性を伝え、
導入を進めたのは、同社のエンジニア、科学者でもあるビル・スミスです。

日本の品質管理の手法、統計分析の手法を参考にして、
それを体系化してシックスシグマが生み出されました。

モトローラ社がシックスシグマを体系化した後、
アメリカのゼネラル・エレクトリック(GE)社がシックスシグマを導入し、
大きな収益効果や経費削減効果を上げたため、
経営改革手法として脚光を浴びるようになりました。

ゼネラル・エレクトリック(GE)社の成功を受けて、
多くの他の多くの企業がシックスシグマの導入を始めたのです。

シックスシグマを導入する世界的な企業

そして、現代では数多くの世界的に有名な企業がこのシックスシグマを導入し、
活用することによって収益効果や経費削減効果を上げることができています。

シックスシグマを導入している有名な世界企業としては
以下の企業が挙げられます。

ハネウェル、ボンバルディア、レイセオン、デル
キャタピラー、シーメンス AG、ジョンソンコントロールズ
ポラロイド、モトローラ、シェル(ロイヤル・ダッチ・シェル)
東芝、フォード、ソニー、テキサス・インスツルメンツ
ノキア、ボストン・サイエンティフィック、LGエレクトロニクス、ゲートウェイ

東芝やソニーといった日本の大手企業でも
シックスシグマを導入している事例があるのです。

シックスシグマの100万分の3.4の具体例

シックスシグマで特に重要視されるのが、
顧客満足を向上するために、
商品やサービスの品質がばらつかないように、
欠陥やミスを100万分の3.4という確率に抑えることです。

100万分の3.4、つまり、99.99966%は品質が安定しているということです。

ですが、シックスシグマの100万分の1に抑えるという基準は、
いくら商品やサービスの品質のばらつきを防ぐためといっても
やり過ぎではないのかという疑問が生まれてきます。

そこで、シックスシグマの100万分の3.4、
つまり、99.99966%が安定している場合と、
99%が安定している場合とで、具体的な例を出して比較してみましょう。

シックスシグマの具体例1:電子メール

まずは、毎日電子メールを50通送受信する場合に
どのくらいのエラーが起こるかの確率です。

99%安定している場合

2日に1通くらい、メールがちゃんと遅れない、
もしくは受信できずに届かない場合がある。

99.99966%安定している場合

2ヶ月に1通くらいの割合でメールがちゃんと遅れない、
もしくは受信できずに届かない場合がある。

メールの場合、基本的に届くのが当たり前ですから、
99.99966%の場合でもクレームの対象になりますよね。

2日に1通エラーが出るなんてもってのほかです。

シックスシグマの具体例2:テレビ番組を録画予約する場合

次に、毎日1本のテレビ番組を録画する場合、
99%とシックスシグマの99.99966%の比較です。

99%安定している場合

3ヶ月〜4ヶ月に1回、録画がうまくいかない場合がある。

99.99966%安定している場合

8年に1回だけの確率で番組が録画されないことがある。

3ヶ月に1回、4ヶ月に1回録画のエラーが起きていれば
メーカーにはクレームの電話が大量にかかってきてしまいます。

シックスシグマの具体例3:電気

最後に、ライフラインでもある電気の場合、
どのくらいの間隔で停電が起こるかを比較していきます。

99%安定している場合

毎日どこかで15分間の停電が発生している。

99.99966%安定している場合

7ヶ月間に1回だけどこかで1分間の停電が発生する。

電気といえば、私たちにとって重要なライフラインの1つです。

それなのに、
毎日15分間の停電が発生していたら、
大きな問題となって取り上げられますよね。

このように、たとえ99%の確率で商品やサービスの品質を保っていても、
顧客満足にはとうていつながらないと言えるのです。

そのため、100万分の3.4という確率を実現するための改革の手法である
シックスシグマが世界中の企業から注目されているのです。

以上が、マーケティングの用語、シックスシグマの意味になります。

ぜひ、参考にしてください。

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