戦闘教義(バトルドクトリン)とは?戦闘教義(バトルドクトリン)の意味を丁寧に解説

マーケティングの用語、戦闘教義(バトルドクトリン)の意味を解説していきます。

戦闘教義(バトルドクトリン)はもともとは軍事・戦術の用語の1つでした。

戦いで使用される「型」「戦法」のことで、
たとえば、サッカーの「スリーバック」「ワントップ」なども
戦闘教義(バトルドクトリン)の1つです。

戦闘教義(バトルドクトリン)は軍隊の力を最大限に引き出すために
どのような陣形、陣容、兵器で戦うかを戦闘の前にあらかじめ決めておき、
トレーニングを重ねていきます。

戦いに強い軍隊やチームなのか、
それとも戦いに弱い軍隊やチームなのかは
戦闘教義(バトルドクトリン)に依存することが多くなります。

そこから派生して、マーケティングの勝ちパターンとして、
マーケティングの用語としても戦闘教義(バトルドクトリン)が
使われるようになりました。

日本ではバトルドクトリンと呼ばれることが多いのですが、
コンバット・フォーメーションと呼ばれることもあるマーケティング用語です。

そのため、戦闘教義、バトルドクトリン、コンバット・フォーメーションは
全てマーケティングにおける勝ちパターン、得意な戦略のことを表した
同じ意味を持つマーケティングの用語になります。

戦闘教義(バトルドクトリン)の分かりやすい具体例はスポーツで見られる

戦闘教義(バトルドクトリン)の分かりやすい具体例は
スポーツの世界で多く見ることができます。

たとえば、バルセロナ・オリンピックの柔道で金メダルを獲得した古賀選手は「一本背負い」、
吉田選手は「内股」だけを得意技にしてオリンピックを戦い抜きました。

古賀選手、吉田選手は日頃のウェイトトレーニングから稽古、
メンタルトレーニング、そして試合当日のコンディショニングまで、
全てをこの得意技を仕掛けるためだけに計算して進めてきて、
対戦相手も十分にそれを判っていながらも
どうしても防ぐことができませんでした。

これが「得意技」であり、この得意技を活かすために
古賀選手、吉田選手が行ってきた試合までの戦略全てが
戦闘教義(バトルドクトリン)ということになるのです。

柔道だけではなく、サッカーでも戦闘教義(バトルドクトリン)の具体例があります。

ベッカム選手が全盛期だった時代のイングランドは
ボールをベッカム選手に集めることに注力しました。

ベッカム選手が右サイドを突破、正確なクロスを上げて、
ゴール前にベッカム選手からのクロスに合わせることのできる選手が
常に2人以上はいるようにしていたのです。

これがイングランドの勝ちパターン、得意な戦略であり、
戦闘教義(バトルドクトリン)だったのです。

そのため、イングランドではこの戦闘教義(バトルドクトリン)を
最も効果的にプレーできることを基準に選手選考がされましたし、
日ごとのトレーニングメニューもこの戦闘教義(バトルドクトリン)を
実現することの1点を目的に集約されていました。

戦闘教義(バトルドクトリン)をビジネス、マーケティングに応用した例

では、戦闘教義(バトルドクトリン)をビジネスやマーケティングに
応用することによって成功した例を紹介していきます。

たとえば、住宅展示場にモデルハウスを置く大手の住宅メーカーが
戦闘教義(バトルドクトリン)をビジネス、マーケティングに利用し
勝ち続けいる、成功している企業の代表的な例になります。

たとえば、中古だから、などという理由で
住宅販売メーカーは展示場のモデルハウスを格安で売り出します。

2,000万円の住宅を500万円で売り出したりして、
その抽選キャンペーンを折り込みチラシを利用して大々的に告知をします。

500万円で大手住宅メーカーのモデルハウスが手に入るなら、
マイホームを欲しいと思っている消費者からは
抽選キャンペーンの申し込みが殺到します。

そこで、キャンペーンの申し込み書に
「土地は持っているか?」「どのくらいの面積か?」
「土地の種類は?」というアンケートを記載し、
見込み客の情報を手に入れることができます。

その情報をもとに、それぞれの見込み客の担当住所に案件を割り振り、
営業を開始することができるのです。

見込み客の情報についても、アンケートによって集まっているので、
営業トークもすぐに決まり、一斉に営業をかけることができるのです。

これが日本の大手住宅メーカーが使っている戦闘教義(バトルドクトリン)です。

ダイワハウスや積水ハイム、ミサワホームなど、
現在有名になっている大手の住宅メーカーもこの戦闘教義(バトルドクトリン)を使って
10年以上の期間にわたって快進撃を続け、企業を大きくしてきました。

つまり、会社や企業が成功できるかどうかは、
この戦闘教義(バトルドクトリン)を確立できているかどうかで変わってくるのです。

企業が勝ち続けていくためには
戦闘教義(バトルドクトリン)が非常に重要ということになるのです。

以上が、マーケティングの用語、戦闘教義(バトルドクトリン)の意味になります。

ぜひ、参考にしてください。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP
TOP