マーケティングの用語、カテゴライズの意味を解説していきます。
カテゴライズとは、ある条件で分類をすること、
つまり「カテゴリー」に分けることを意味するマーケティングの用語です。
カテゴライズの際に分類するためのカテゴリ、
実はこのカテゴリーの定義にこそ
マーケッターのスキルやセンスがあらわれるとも言われています。
カテゴライズを利用したカテゴリーマネジメントとは?
カテゴライズを利用するマーケティング関連の手法に
「カテゴリーマネジメント」という手法が存在します。
カテゴリーマネジメントはブライアン・ハリスが提唱した
マネジメントの手法で、
カテゴリーを戦略的なビジネスの単位として管理し、
消費者に価値を提供することにフォーカスして
業績を改善していくことを意味するマーケティング用語です。
つまり、小売業者が自社の戦略や目標に基づいてカテゴリー(商品分野)を設定し、
商品をそのカテゴリーにカテゴライズして管理することです。
この時に、消費者にとって適切なカテゴライズができていれば、
適切なタイミング、適切な場所(売り場や棚)、適切な価格で商品を配置できるので、
消費者からの需要を活性化させることができていると言われ、
需要の活性化を目的として行われるマネジメントの手法になります。
なぜ、このようなカテゴライズを利用したマネジメントが必要なのかというと、
マーケティングという大きな視点で見た場合を考えるとその理由が分かってきます。
商品はひとつひとつが独立して市場を形成していることはなく、
複数の商品が同時に消費者の1つの需要やニーズを満たしていたり、
ひとつひとつの商品も何らかの必要性や目的に従って購買されていることが分かるからです。
パンを買う具体例からカテゴライズの必要性・重要性が見えてくる
例えば、パンを買う場合を考えてみましょう。
パンを買う理由はいくつか考えられますが、
ここでは、朝食で食べるためだとして考えていきます。
朝食でパンを食べる場合、パンだけで朝食が済むことは基本的にありませんよね。
パンと一緒に食事で摂る物として
同時にバター、チーズ、ジャム、ハム、あるいは牛乳、コーヒー、紅茶など
他の商品が求められることが考えられます。
こうした考え方ができた場合、「朝食」というカテゴリーができあがり、
パン、そして、バター、チーズ、ジャム、ハム、あるいは牛乳、コーヒー、紅茶などが
「朝食」のカテゴリーにカテゴライズすることができます。
そのカテゴライズを利用して売り場構成をすれば、
結果的に顧客にとって見やすく、分かりやすく、
そして買いやすい売り場を作ることができるので、
需要が生まれやすく、売上が伸びていくことにつながるのです。
今回の具体例のパン、朝食のカテゴライズのように、
商品をカテゴライズして関連陳列を行うことによって、
顧客に関連商品の必要性を思い出させることができます
その結果として、関心や興味を持たせることで
需要の維持、開拓を図ることが可能となるのです。
カテゴライズを利用したカテゴリーマネジメントの進め方
では、カテゴライズを利用してどのように
カテゴリーマネジメントを進めていくのかを解説していきたいと思います。
今回紹介するのはカテゴライズを利用したカテゴリーマネジメントの
進め方の1つの例になります。
カテゴライズを利用したカテゴリーマネジメントの進め方1:前提条件の統一
メーカー、卸、小売りの各企業、業者の間で
戦略」、前提条件を統一しておく必要があります。
この前提条件、戦略の統一があることによって
カテゴライズやカテゴリーの定義ができるようになります。
カテゴライズを利用したカテゴリーマネジメントの進め方2:カテゴリーの環境把握
次に、ターゲット分析、競合店・ライバルの分析を行い、
カテゴリーの役割を決定していきます。
これも重要なカテゴライズの作業の1つになります。
カテゴライズを利用したカテゴリーマネジメントの進め方3:パートナー選定と目標値の設定
小売りの視点から見た場合のパートナー(メーカー・卸)を選定し、
貢献度分析や目標値の設定を行っていきます。
それらの後に戦略を立案し、
実際に店頭での展開をしていくことになります。
カテゴライズを利用したカテゴリーマネジメントの進め方4:店頭展開
「品揃え」「価格」「役割」という商品の詳細な情報を決定し、
実際に店頭での展開に向けて動いていきます。
この段階で広告や販促計画についても決定していく必要があります。
カテゴリーマネジメントで重要なのはカテゴライズの作業
カテゴリーマネジメントで特に重要になるのが、
今回解説を行った「カテゴライズ」になります。
そのため、カテゴライズにはマーケッターのスキルやセンスが重要視されますし、
マーケッターにとってもやりがいのある仕事の1つとなるのです。
以上が、マーケティングの用語、カテゴライズの意味になります。
ぜひ、参考にしてください。
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