カスタマーエクイティとは?カスタマーエクイティの意味を丁寧に解説

マーケティングの用語、カスタマーエクイティの意味を解説していきます。

カスタマーエクイティは企業が持つ「顧客生涯価値」の
総和のことを指すマーケティングの用語です。

顧客ひとりひとりが企業にもたらす売上・収益から
そこにかかる利益を差し引いた利益、
その総和・合計がカスタマーエクイティとなります。

既存顧客のカスタマーエクイティ、
そして、新規顧客のカスタマーエクイティ、
全ての合計が企業のカスタマーエクイティとなります。

カスタマーエクイティは顧客自体が資産価値であるという発想による顧客生涯価値の考え方

カスタマーエクイティのエクイティ(equity)は
資産価値という意味を持つ英単語です。

そのため、カスタマーエクイティとは
顧客自体が起業にとっての資産価値を持つという発想で
計算をされた顧客生涯価値ということになります。

アメリカのマーケティング学者、
ブラットバーグとデートンらが提唱しました。

カスタマーエクイティの概念が提唱された背景

市場が成長を続けていた時代は
新規顧客を次々に獲得することによって需要の増大が見込め、
企業の成長につながっていました。

つまり、その時代は新規顧客の獲得が非常に重要だとされ、
そのため新規顧客と既存顧客の顧客生涯価値の総和となる
カスタマーエクイティの考え方は重要視されませんでした。

しかし、市場が成熟し、停滞してしまった現在では、
新規顧客の獲得と同じくらい、またはそれ以上に
既存顧客との関係性を維持し、
長期的な関係を構築していくことが重要視されるようになりました。

そのため、ひとりの顧客が企業にもたらす価値の合計である顧客生涯価値、
そして全ての顧客の総和であるカスタマーエクイティが
重要視あれるようになったのです。

カスタマーエクイティ企業競争力を高めるために重要な要素

カスタマーエクイティを高めることによって
企業競争力を高めることにつながるので、
カスタマーエクイティは企業の経営において
非常に重要な指標の一つと考えることができます。

カスタマーエクイティを高めるためには
既存顧客の流出を最小限に抑え、
新規顧客をできる限り多く獲得する
マーケティングの基本が大切になります。

その上で、顧客との良好な関係を維持し、
発展させていくことが
カスタマーエクイティを高める上で重要になるのです。

既存顧客の維持、関係構築がカスタマーエクイティを高めるポイント

カスタマーエクイティの考え方のもとでは、
既存の顧客を維持すること、
そして、既存の顧客と長期的な関係性を構築していくことも
重要なマーケティング戦略だとされています。

ロイヤリティの高い優良顧客がカスタマーエクイティの大部分を占める

ロイヤリティ、つまり、企業への忠誠が高い優良顧客が
カスタマーエクイティの大部分を占めていることが
既存顧客の維持、既存顧客との長期的な関係を構築することの
大切さにつながっているのです。

既存顧客の維持は低コストでできるので、カスタマーエクイティが高くなる

また、既存顧客を維持するための活動は
新規顧客の獲得よりも低いコストで行うことができます。

この点でも既存顧客の維持は
カスタマーエクイティを高めるために
有効なマーケティング戦略であると考えることができます。

カスタマーエクイティでは
顧客によってもたらされた収益から
コストを差し引いた利益を考えますので、
コストを下げることも重要になるのです。

たとえば、新規顧客の獲得のためには
不特定多数を対象とした広告の出稿などが必要となり、
カスタマーエクイティを下げる原因となります。

しかし、既存顧客の維持を目的とした活動の場合、
マイレージプログラムやポイントプログラムなど、
コストをかけずにできる施策が多くなるので、
結果的にカスタマーエクイティを
高めることにつながるのです。

まとめ:カスタマーエクイティを高めることが企業の課題

企業が継続的に利益を確保していく上では
カスタマーエクイティを高めていくことが課題になります。

そのためにも、新規顧客の獲得だけでなく、
いかにして既存顧客と長期的に良好な関係を築いていけるか、
カスタマーエクイティを高めることができるか、
これが非常に重要な課題となるのです。

特に日本企業の場合、
高度経済成長という市場が成長を続けていた時代があったので、
新規顧客の獲得ばかりを重要視している場合があります。

市場が成熟したと言われる現代では、
カスタマーエクイティという指標に目を向け、
既存顧客のロイヤリティを高めていくことが、
継続的なビジネスの成功につながると考えることができます。

カスタマーエクイティという指標に目を向けながら、
いかにして既存顧客と長期的に良好な関係を築き、
低いコストでカスタマーエクイティを高められるか、
それを考えていくことが現在のビジネス、マーケティングの
戦略には必要になってくるのではないでしょうか?

以上が、マーケティングの用語、カスタマーエクイティの意味になります。

ぜひ、参考にしてください。

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